「ハリスホークは散歩が必要?」「グローブに乗せて、いきなり外へ連れ出しても大丈夫?」
ハリスホークとの暮らしを考えると、外への連れ出し方も気になると思います。
我が家では、迎えてすぐに散歩を始めたわけではありません。まずは家の環境に慣れてもらい、室内でグローブに据えるところから始めました。その後、家の中で移動し、公園のベンチで過ごし、少しずつ外での据え回しへ進んでいます。
この記事では、実際にどのような順序で慣らしていったのか、外で怖がったものや持ち物も含めて紹介します。
期間や反応は我が家の個体の経験です。同じ日数で進めるのではなく、その個体の状態を見ながら、購入先や経験者と相談して進めてください。
ハリスホークの「散歩」と据え回し
この記事でいう散歩は、ハリスホークをグローブに据えて歩く「据え回し」のことです。犬のように地面を歩かせる散歩とは異なります。
私にとって据え回しは、一緒に外を歩きながら、人や周囲の環境に慣れてもらう時間でした。
ただ、グローブに乗って移動することと、鳥自身が飛んで運動することは別です。我が家では、給餌時のジャンプアップなども取り入れてきました。
据え回しができるようになったからといって、そのままフリーフライトができるわけでもありません。呼び戻しや飛翔の訓練は、別の段階として考えています。
迎えて最初の1〜2週間は、家の環境に慣れる時間
迎えた頃の我が家のハリスホークは、生後約3か月でした。羽もまだ伸び切っておらず、日々の管理にも気を使う時期でした。
最初の1〜2週間は、特別なことをせず、家の雰囲気や生活の音、私がいる日常に慣れてもらう時間にしました。
私自身にとっても、猛禽とどう接すればよいのかを覚える期間だったと思います。
購入先に相談したところ、体重や餌の食いつきを確認しながら、ひとまず様子を見るようにとのことでした。何かを早く教えようとするよりも、まずは日々の状態を把握することから始めています。
最初は室内でグローブに据えるところから
家に慣れてきたら、まずは室内でグローブに据える時間を作りました。
テレビを見ているときなど、一緒に過ごす時間の多くをグローブの上で過ごしてもらっていました。
その後は、据えた状態で家の中を移動するようにしました。室内で据えたり、据え回しをしたりする段階にも、約2週間かけた記憶があります。
これは我が家での経過であり、「2週間たてば外へ出せる」という基準ではありません。日数だけで区切らず、その日の様子や餌への反応を見ながら進めていました。
人との接し方や個体による性格の違いは、ハリスホークはなつく?性格と接し方でも紹介しています。
屋外では、公園のベンチで過ごすところから
外へ連れ出すようになってからも、最初からずっと歩いていたわけではありません。
まずは公園のベンチに座り、グローブに据えたまま一緒に過ごしました。その後、周囲を歩く据え回しが日課になっていきました。
室内では落ち着いていても、外には初めて見るものがたくさんあります。
我が家の個体は、最初の頃は次のようなものにも驚いていました。
- 自動販売機の明かり
- 道に立っているポール
- すれ違う自転車
人間には何でもないものでも、グローブから飛び立とうとすることがありました。
家で慣れていることと、外でも落ち着いていられることは違うのだと感じた部分です。
怖がったときは、口餌で注意を向け直していた
外のものに驚いたとき、私が使っていたのが口餌です。ここでいう口餌は、訓練中に与える少量の餌を指します。
周囲に向いている注意を、グローブの上で餌を食べることへ向け直すようにしていました。
私としては、「周りにいろいろなものがあっても、何も危害を加えてこない」と、少しずつ慣れてもらうつもりで続けていました。
ただし、口餌を使えば、どんな刺激にもすぐ慣れるということではありません。怖がるものへ無理に近づけるための方法としても考えないでください。
大切にしていたのは、外でもグローブの上で落ち着いて過ごせるようになることでした。
夜の据え回しは、人通りの少ない道を選んでいた
当時は仕事が終わってから出かけていたため、夜に据え回しをすることが多くありました。
人通りの少ない道を選び、公園へ向かっていました。最初から人や自転車が多い場所へ連れていくより、刺激の少ない環境で慣れてもらいたかったからです。
ただし、「暗ければ怖がらない」「夜なら安全」という意味ではありません。
夜間は、人間側も足元や係留道具の状態を確認しづらくなります。明るさだけで判断せず、周囲を確認できることや、落ち着いて過ごせる場所であることが大切です。
私の場合は仕事後という生活時間に合わせたもので、夜の散歩を必須としているわけではありません。
雨や強風の日は、基本的に散歩を控えていた
雨や強風のときは、何が起こるか分からないので、基本的に散歩を控えていました。
我が家の個体は、傘も怖がります。
途中で雨に降られたこともありましたが、傘が開いた状態でその下にいると、意外におとなしくしていた経験もあります。
とはいえ、その一度の様子だけで、雨の日や傘の近くでも大丈夫とは考えていません。
予定どおり外に出ることより、その日の天候や個体の様子を優先するようにしていました。
据え回しに持っていくもの
普段の据え回しでは、主に次のものを持っていました。
| 持ち物 | 我が家での用途 |
|---|---|
| グローブ | ハリスホークを据える |
| ジェスなどの係留道具 | 据えている間の係留 |
| 餌 | 口餌として使う |
| トング | 餌を扱う |
外に出る前には、ジェスやアンクレット、係留用のヒモに破損がないかを確認しています。
我が家では、ヒモが切れたり、鳥がつついて係留が外れたりした経験があります。外での不具合はロストにつながるため、道具の点検は欠かせません。
また、ヒモは長ければよいわけでもありません。以前、長い部分や輪に足が絡んだり、つついているうちに頭が入り込んだりしたこともありました。
具体的な長さや取り付け方は、この記事だけで判断せず、個体と道具を実際に見てもらいながら確認してください。
飼育道具全体については、ハリスホークの飼育に必要なものにまとめています。
飛翔訓練の日は、据え回しとは準備が変わる
据え回しだけの日と、飛翔訓練をする日では、持ち物や準備も変えていました。
訓練内容に応じて、訓練用の長いヒモであるオキナワや、ルアーなどを用意していました。フリーフライトでは、引っ掛かりを避けるためのジェスへの交換など、装具も含めた準備が必要になります。
オキナワを使う係留下の訓練と、係留を外すフリーフライトは別の段階です。
私も、呼び戻しの反応が悪いときは飛ばしていません。場所が変わると反応が変わることもあるため、慣れた場所でいつものことを繰り返し、それから段階を進めていました。
具体的な飛翔訓練は、経験者の指導を受けながら取り組んでください。
関連する内容は、ハリスホークの訓練・フリーフライトでも紹介しています。
外に慣れてきたと感じた変化
最初は緊張して、周りを見てばかりでした。
それが次第に、公園のベンチでも家にいるときのように過ごす場面が増えていきました。据え回しの途中で片足を上げていることもあり、「だいぶ慣れてきたのかな」と感じたものです。
ただ、片足を上げたことだけで、リラックスしているとは断定できません。私自身、「もしかしたら疲れもあったのかもしれない」と思っています。
一つのしぐさだけで判断するのではなく、周囲への反応や、グローブの上で餌を食べられるかなど、普段との違いも合わせて見ていました。
屋外で餌を食べられるようになり、ジャンプアップへ
外でも口餌に注意を向け、グローブの上で食べられるようになると、屋外でのジャンプアップにもつながっていきました。
我が家で行っているジャンプアップは、パーチからグローブへ飛び移る運動です。
外で行うと室内が汚れないという、飼い主側にとっての利点もありました。ただ、掃除が楽になるからという理由だけで、慣れていない場所で始めるものではありません。
家の中でできることを、そのまま外でもできるとは限らない。これは据え回しでも、飛翔訓練でも感じたことです。
給餌との組み合わせについては、ハリスホークの餌・保管・給餌の実例も参考にしてください。
散歩の時間や頻度は、我が家でも変わってきた
飼い始めの頃は、仕事が終わってから毎晩2〜3時間ほど据え回しをしていました。
当時は、早く帰って一緒に外へ出たいという気持ちが強かったです。私自身にも、よい運動になっていました。
ただし、これは当時の生活と訓練の中で行っていた時間です。すべてのハリスホークに、毎日2〜3時間の据え回しが必要という意味ではありません。
現在は当時より散歩の頻度が下がり、フリーフライトの訓練時期や狩猟期間などに合わせて取り組んでいます。普段は給餌時のジャンプアップなども行っています。
時間や距離だけを目標にするよりも、今の個体の状態や訓練段階に合わせて考えることが大切だと思います。
ハリスホークとの散歩は、少しずつ一緒に慣れていく時間
私も最初から、ハリスホークを据えて外を歩くことに慣れていたわけではありません。
家で過ごし、グローブに据え、室内を移動し、公園のベンチで一緒に座る。その積み重ねの先に、日課としての据え回しがありました。
初めは何にでも驚いていた個体が、外でも落ち着いて餌を食べたり、家にいるような様子で過ごしたりするようになると、変化を感じられてうれしかったです。
ハリスホークの散歩は、ただ外へ連れ出して歩けばよいものではありません。鳥の反応を知り、自分も扱いに慣れながら、一緒に過ごせる環境を少しずつ広げていく時間だったと思います。

