ハリスホークを逃した裁判について

ハリスホークの飼育に必要なものまとめ

飼育について

ハリスホークの飼育方法として、最低限必要な道具と知識をまとめました。

基本的な道具としては、アンクレット・ジェス・リード・ボウパーチ・グローブ・餌があれば飼育できるでしょう。

その他にも狩猟で使うもの、昔から鷹狩りに使われているものなどを紹介します。昔ながらの物は自作できるものが多く、こだわらなければ現代の技術で似たようなものが作れるので作ってみるのもおすすめです。その他、飼育にあたって、最低限の知識は書籍などで学んでおきましょう。

ハリスホークを飼育するのに必要な道具

基本的な必要道具はアンクレット・ジェス・リード・ボウパーチ・グローブ・餌となります。

繁殖のための飼育だったり、小屋での放し飼いであれば止まり木と餌だけで育てることは可能です。ただし、小屋が壊れたり、台風などの災害時に一時的に室内に避難させる場合などには、移動するためにグローブが必要だったり、係留するためにアンクレットやジェス、リードが必要となります。なので上記であげたアイテムは必ず用意しておきましょう。

アンクレット(足環)

アンクレットとは革の足環になります。犬の首輪のの部分でとても重要なアイテムです。ここにジェスを通すことでグローブの上に留めることができるようになります。そこにリードを付ければ、ホコやボウパーチに係留することが可能になります。小屋などで放し飼いにするとき以外は必須なアイテムなので用意しておきましょう。革細工になりますが、自作することも可能です。その際は革選びや、自分の鳥に合ったサイズを作るまでに試行錯誤は必要ですが、市販のものを分解したりしてどう作っているか学んでみるのも良いでしょう。

作り方はこちら

猛禽類のアンクレットやジェス、リードの作り方
飼育していたら1年に1度は変えなければいけないのがアンクレットやジェス、そしてリードになります。年数回なので購入したお店や近くのお店で交換できるなら問題ありません。 ただ、引っ越しや急に切れた際など、急を要する場面も。 手元に予備があれば安...

ジェス(足革)

猛禽用 ジェス

ジェスには係留用とフライト用があります。フライト用のジェスはフライングジェスとも呼ばれ、リードを結ぶための穴がありません。フリーフライト中に枝に引っかかったりするのを防止するために穴が開いていないだけで作り方は同じです。

フリーフライトの際、事故の原因は一つでも取り除きたいため、飛ばす際はフライングジェスを使用しましょう。

画像のジェスは干してありますが、制作後、馬油を塗っているためです。水浴びなどで一番消耗が激しい部分なので、作る際には油を塗っておきましょう。

作り方はこちら

猛禽類のアンクレットやジェス、リードの作り方
飼育していたら1年に1度は変えなければいけないのがアンクレットやジェス、そしてリードになります。年数回なので購入したお店や近くのお店で交換できるなら問題ありません。 ただ、引っ越しや急に切れた際など、急を要する場面も。 手元に予備があれば安...

リーシュ(係留用リード)

猛禽用 リーシュ リード

市販されているリードは、寄り戻し(スイベル)などがついており加工されていますが、リード自体はクライミング用のロープを使用しています。登山グッズを取り扱っているところでチェックしてみましょう。伸び縮みせず、耐荷重の高いものを使っていますが、鳥のサイズに合わせて調整すると良いでしょう。寄り戻し(スイベル)に関しては釣具屋で販売されています。

パーチ(止まり木)

ハリスホーク ボウパーチ

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室内でも、屋外でもボウパーチ一つで止まり木は足りるでしょう。地面に係留しておくと足の指や爪が曲がってしまうことがあります。ボウパーチも調べるとたくさんの種類が出てきますが、サイズ感などは鳥に合ったものを使うことがとても大事です。あとは汚れると足裏のケガから細菌が入り、バンブルフットなどの病気の原因にもなります。

人工芝タイプやロープタイプ、サイザルアサなどを使用したタイプがありますが、基本的に好みの問題となりそうです。爪が伸びにくいのはサイザルアサですが、チクチクするため鳥の足に良いのかは分かりません。個人的にはメンテナンス性の高い人工芝タイプがおすすめです。小まめにメンテナンスできるようにしておきましょう。

ボウパーチは猛禽専門店で取り扱っているもの、使用しているものを購入するのが一番安心です。専門店が使用していて事故がないならそれが一番。

手作りのボウパーチは事故の危険性もあり、あまりおすすめできません。作るならホコタイプで、落ちても鳥が自力で登れるように制作しましょう。

ポイントとしては、リードを結べる、リードが絡まない、落ちても登れる、くぐれたりしない。これを満たせばある程度大丈夫でしょう。ぶら下がり事故や、リードが絡む事故が原因で落鳥する場合があります。地面に足が届かないタイプは人の目が届く範囲で使用するのが確実です。

野外係留用 猛禽用ホコ(架)の作り方

ホコ パーチ

工事現場などでよく見かけるバリケードを元に制作しています。単管パイプの長さなどは、調整してみてください。クランプカバーは必須で、ヒモが絡んだり、鳥がケガをする可能性があるため取り付けておきましょう。芝に関しても、ピンと張った状態でセットしないと、落ちた鳥がパーチに戻れなくなるため注意してください。基本的には上と下のパイプに芝を巻き付け、結束バンドで止めているだけなので、簡単に作れます。分解すれば車で持ち運びもできるのでおすすめ。

猛禽用グローブ

ハリスホーク 据え

グローブは好みですが、洋式タイプと和式タイプがあります。和式は古くから日本で使われているグローブで、弓道などに使われているグローブに近く、手先の感覚など分かりやすいのでおすすめです。洋式グローブは安価ですが、皮が固かったり、手の形に沿った作りではないため、汎用品として使われています。最初は洋式グローブで、予算などに余裕が出てきてから和式グローブに変えていくのも良いでしょう。

洋式グローブで6000円~ 和式だと2万円~となっています。

STOOPERさんのオーダーメイドグローブは実際に使ってみて良かったです。和式の弽(エガケ)は使い心地も良くおすすめです。

弓道で使われる手袋は弽(ユガケ)弓掛と呼ばれていますが、猛禽用グローブは同じ文字でもエガケと呼ばれています。餌掛になるのでしょうか?

道具は自作できるが、自己責任

リードも革物も自作できますが、切れたり絡まったりと製作ミスによる事故もあるため、まずは市販のものを使用し、どんなものを使用しているのか、どれぐらい耐用年数があるのかみてから判断すると良いでしょう。

スキルを磨けばグローブ作りも可能になります。昔の鷹匠さんは全て作れて一人前と言われていたので、グッズ作りを趣味にするのも面白いかもしれませんね。

全部購入しても5万円程度、アンクレットやジェス、リードは消耗品で年数回交換になりますが1万円もしません。グローブは餌やりの際に使用していると血で汚れてくるので、定期的に交換すると良いでしょう。ボウパーチは基本的に一生ものです。しっかりとメンテナンスをして使用すれば買い替えの必要はありません。

その他のグッズ

自作できる必須アイテムを紹介しましたが、それ以外にも色々なグッズがあります。鷹狩りに使われる伝統的なものもあれば、代替品で賄えるものまであります。今はほとんど使われていないものに関しては省いて記載しています。

呼び子として笛はあった方が良いです。訓練課程で笛が鳴ったら餌が出てくると認知させましょう。声でもいいのですが、外で飛ばしていると変人扱いされます。鳥の姿は周りから見えないものです…。100均でもいいのですが、音が出なくなると呼べなくなってしまうので、しっかりしたものを使いましょう。

餌合子(えごうし)

伝統的な鷹道具。プラスチック製で、カスタネットのように本体を叩いて音を鳴らし、呼び子代わりに使用します。ケース内に餌が入っており、餌への執着が高い場合や足癖の悪い鳥におすすめ。

ただ、笛で呼んでいるのであれば、ただのエサ入れ代わりにしかならないのでタッパーなどでもいいのかなと思います。

フード

ハリスホーク フード

フードはメンテナンス時や移動時に使用します。あったら便利ですがなくても不便はしない。

私はメンテナンス中にかぶせていますが、目隠しはタオルでも代用できるので確実に手に入れて置かなければならないわけではないかなという部分。

ただ、ハヤブサにはフードは必須アイテムとなっています。

鈴板・鈴

ハリスホーク 鈴板 鈴ハリスホーク 幼鳥

足につける場合と鈴板をつけ尾羽に取り付けるタイプがあります。足の場合はフリーフライト時ひっかかることもあるため注意が必要です。鈴の役割は、音が出るためフリーフライト時の居場所を把握できること。ロスト対策、捜索用として利用できます。左右につける理由は、音の高低差による反響で居場所を把握しやすいというメリットがあります。

鈴も100均などで売ってはいますが、鷹用のしっかりした「鷹鈴」を購入しましょう。100均の鈴を使用したのですが、音の鳴りが悪く、嘴が鈴の隙間に入ってしまい折れたことがあります。

鈴板を使用して尾羽につける際も、音の鳴りをしっかり確認しておきましょう。

鈴板の役割は、尾羽根についている鈴がしっかりなるよう、擦れるようになっており、ちょっとした動きでも音がなる仕組みになっています。

鈴をつけても音がならなかったら無意味ですからね。

鈴板は鈴だけでなく、テレメトリーの装着にも使われます。

テレメトリーシステム

テレメとは猛禽用のGPS装置です。ロストした際に非常に役立つアイテムで、GPSで居場所がわかるというもの。

ちなみに発信機(猛禽に取り付けるタイプ)が4万前後。

受信機が10万~30万円程度します。

スマホみたいに居場所がわかるわけではなく、受信機をもって探しに行くスタイルなので、ロストした場所周辺で利用する形となります。

一般飼育ではあまり利用されていませんが、害鳥防除などのビジネスとして使うならあって損はなし。

忍縄(おきなわ)

ヒモを外さず訓練をする際に使用します。初期の訓練で渡りや振り替えをする際、長い紐が必要になりますが、その紐がこの忍縄(おきなわ)と呼ばれるものです。ルアーにつけたり、活餌につけたりと活用できるので1つ持っていて損はなし。

ルアー(疑似餌)

狩りをする際の訓練としてルアーを使用します。人に育てられた個体は活餌を餌と認識しないため、ルアーで特訓します。頭取りを覚えさせるためにも、首元に餌を取り付けられるタイプのルアーが良いでしょう。

ルアー(疑似餌)というだけあって、狙いたい獲物に合わせて用意しましょう。カモやキジなどでつくられたものが多いです。

他にもハヤブサのルアーリングに使われるものだったり、口餌で戻りの悪い鳥に使われたりと用途は様々。

ウェーダー

カモを獲った際、水辺だと鷹も獲物も回収が困難な場合があります。長くつで事足りればいいのですが、水路や池などで獲ってしまうと水深が深い場合があります。ウェーダーがあるといざというときに便利です。

ホーキングベスト

釣りのベストのようなものですがポケットに予備のジェスを入れたり、獲った獲物を入れたりと、鷹狩り使用になっているベストです。

腰袋を利用していましたが、物は落とすし無くすし…。ベストに必要なものを入れておけば安心です。

他にもたくさんのアイテムがあるのですが、ざっくりと紹介させて頂きました。

ハリスホークを飼うにあたって必要な知識

基本的な知識は書籍で入手しましょう。ハリスホークを購入する場合は猛禽類を購入したお店で相談に乗ってくれることが多いです。

ただし、あなた自身に知識がないと相談内容も稚拙になりますし、得られた回答を判断できない場合があります。1度書籍などを手にして目を通しておくと良いでしょう。

基本的なトレーニング方法や飼育方法、育て方などまとまった書籍が販売されていますので、飼育を検討している方は必ずチェックしてください。知識無く飼ってしまうと命を無駄にしかねません。

おすすめは、「猛禽類の医・食・住」や「ザ・猛禽類」が初心者向けでしっかりと学べる内容になっています。

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