ハリスホークと暮らしていると、ジェスやアンクレットなど、係留に使う道具の手入れや交換も必要になります。
我が家では、ジェスとアンクレットはすべて自作しています。革を扱うお店で材料を選び、自分の個体に合わせて作り、予備も用意しています。
ただ、最初から自作そのものが目的だったわけではありません。購入できる場所が少ないことや費用、自分の個体に合うサイズが見つからないことがきっかけでした。
この記事では、作り方の詳しい手順ではなく、使っている革の状態をどう確認し、交換しているのかを紹介します。
ジェスとアンクレットは、別々の革で作っている
アンクレットは脚に装着する部分、ジェスはそれにつながる細い帯状の道具です。我が家では、この二つに別々の革を使っています。
これまで、少し厚めの牛の鞣し革や、カンガルー革などを使ってきました。
材料は革のお店で購入していますが、革の種類だけで決めているわけではありません。実際に作って使い、硬さや劣化の様子も見ています。
以前は、硬すぎると負担が気になり、柔らかすぎると切れやすいなど、素材選びに苦労しました。
そのため、「この種類の革なら必ず大丈夫」とは考えていません。同じ名前で売られている革でも、厚さや加工、状態は違います。
自作する場合も、素材名だけを参考にせず、個体に合った道具になっているかを経験者に確認してもらうことが大切です。
自作を始めたのは、費用と入手先、サイズの問題から
自作を始めた理由は、主に三つありました。
- 購入すると、それなりに費用がかかる
- 手に入る場所が限られている
- 自分の個体に合うサイズが見つからない
必要になったとき、近所のお店ですぐに買える道具ではありません。そうした事情もあり、自分で作って予備を用意するようになりました。
一方で、合う既製品が手に入るなら、それを使う形でもよいと思っています。
最初から自作にこだわるよりも、まず適切な製品を使い、構造や使い勝手を知ることが先です。そのうえで「ここを変えたい」という点が出てきたら、製作や調整を相談する方法もあります。
飼育用品全体については、ハリスホークの飼育に必要なもので紹介しています。
交換の判断で見ているのは、硬化・ひび割れ・穴の広がり
普段の点検では、特に次の変化を見ています。
| 点検する部分 | 私が見ている変化 |
|---|---|
| 革全体 | 硬くなっていないか |
| 表面や曲がる部分 | ひび割れが出ていないか |
| 穴の周囲 | 穴が広がったり、形が変わったりしていないか |
交換時期を決めて管理する考え方もありますが、我が家では、実際の状態を見て交換しています。
また、劣化の様子によっては、次に作るときに革を変えることも考えます。単に同じ形を作り直すだけでなく、材料が使い方に合っているかも見直しています。
ここで挙げた三点は、私が特に見ている部分です。これらに異常がなければ必ず安全、という点検基準ではありません。
傷みが見つかった場合は、「もう少し使えそう」と使い続けず、交換や使用を続けられるかの判断を優先してください。製品を購入している場合は、販売元の点検・交換の案内も確認しておきましょう。
切れることだけでなく、絡まることも経験した
我が家では、ジェスが片側だけ切れ、片足に負担が偏ってしまったことがあります。
また、スイベルとジェスの間のヒモが長く、足が絡んだり、つついているうちに頭まで入り込んで身動きが取れなくなったりしたこともありました。
その後は、長さや輪の部分を見直しています。
この経験から、革が丈夫かどうかだけでなく、装着した状態でどのように動くのかも大切だと感じています。
道具を一つずつ見て問題がなさそうでも、組み合わせたときに余分な輪ができたり、パーチなどに引っ掛かったりすることがあります。
具体的な寸法や取り付け方は、個体や道具の構造によって異なります。写真や文章だけで同じように再現せず、実際の装着状態を見てもらいながら確認してください。
室内で経験した事故と見直した点は、ハリスホークの室内飼育と事故対策にもまとめています。
自宅には、予備を約3組用意している
自作したジェスやアンクレットは、予備を約3組用意しています。
必要になってから材料を探し、作り始めるよりも、事前に準備しておく方が対応しやすいからです。
また、外出の目的によっては、フリーフライト用のジェスへ付け替えることもあります。
ただし、用途に応じた付け替え用の道具と、突然切れたときのための予備は別です。
私自身は、破損時に交換するための予備を、外出時に毎回持ち歩いているわけではありません。その分、外へ出す前の点検を大切にしています。
これは我が家の現状であり、「点検していれば予備は不要」という意味ではありません。点検だけで、外出先での破損を完全に防げるわけではないからです。
外出先で交換できるか、不具合があった場合にどう安全を確保して帰るかまで含めて、持ち物を考えておく必要があります。
交換は基本的に一人で行っている
交換などのメンテナンスは、基本的に一人で行っています。まれに、保定だけ友人に手伝ってもらうこともあります。
以前から、メンテナンス時には保定やフードを使っていますが、これは誰でも同じようにできる作業ではありません。
普段は落ち着いている個体でも、足や道具を扱われる場面では反応が変わることがあります。私の個体でも、メンテナンス中に暴れた際、噛まれたり足を出されたりした経験があります。
一人で安全にできないと感じたら、無理に進めず、対応できる猛禽専門店や鳥を診療する動物病院へ相談してください。道具の交換に対応してもらえるかは、事前に確認しておくと安心です。
この記事では、保定や交換の具体的な手順は扱いません。実際の作業は、個体に合わせて教わる必要があります。
既製品を使ってから、自作を考える方法もある
私としては、既製品を使ってみて、もっとこうしたいという点が出てきてから、自作を考える順序でもよいと思っています。
構造を理解するために、取り外して使わなくなった既製品を分解し、型や図面を取って参考にする方法もあります。
ただし、使用済みの革は伸びたり変形したりしていることがあります。形を写しただけで、元と同じ寸法や強度になるわけではありません。
材料を変えれば、硬さや伸び方も変わります。自作したものは、見た目が似ているかだけでなく、個体に合うか、取り付けた状態に問題がないかまで確認する必要があります。
「作れた」と「使える」を同じにせず、最初は経験者に実物を見てもらうことをおすすめします。
自作に使っている道具や素材、係留用ロープとスイベルについては、アンクレット・ジェス・リードの自作と使用道具で紹介しています。寸法や素材はそのまま真似せず、個体に合うかを経験者と確認してください。
外へ出す前は、係留具全体を確認する
屋外へ出す前には、ジェスやアンクレット、係留用のヒモなどに破損がないかを必ず確認しています。
外で切れたり外れたりすると、鳥を逃してしまうことにつながります。屋内での不具合とは違う結果になる可能性があるため、出発前の点検は欠かせません。
ジェスとアンクレットだけでなく、スイベルやヒモ、つなぎ目も含めて見ます。
新しいものへ交換した後も、取り付けて終わりではありません。余分な長さや輪ができていないか、動いたときに絡まないかなど、組み合わせた状態で確認することが大切です。
外出時の準備や据え回しの経験は、ハリスホークの散歩・据え回しで紹介しています。
参考:Soarin’ Hawk:猛禽類の取扱者向けマニュアル(英語・PDF)
自作でも既製品でも、使い続ける間の点検が大切
我が家では、入手先やサイズの問題からジェスとアンクレットを自作するようになりました。
今も革の硬化、ひび割れ、穴の広がりなどを見ながら交換し、劣化の様子によって材料も見直しています。
一方で、既製品が個体に合い、必要なときに入手できるなら、それを使う方法でもよいと思っています。
大切なのは、自作か既製品かだけではありません。装着した状態を確認し、傷みを見つけたら交換し、難しい作業は相談できるようにしておくことです。
毎日使う小さな道具ですが、鳥の安全に関わるものとして、日々の管理の中で見続けていきたいと思います。

