ハリスホークが見えているからといって、すぐに手元へ戻せるとは限りません。私も、風に流されて見失ったことや、電線の上にいるのに回収できず困ったことがあります。
最終的には戻せましたが、約3時間かかったこともあれば、日が暮れて翌日の回収になったこともありました。
この記事では、屋外で戻らなくなった4つの経験と、現在行っている係留器具の確認、迷子になったときの相談先についてまとめます。どの場面でも同じ方法で回収できるという話ではなく、私が経験したことの記録です。
強風の中、初めての場所で回収に約3時間かかった
初めて回収に苦労したのは、風が強い日に、初めて訪れた場所で飛ばしていたときでした。それまで経験したことのない状況で、かなり心配しました。
最終的にはルアーを使って回収できたのですが、そこまでに約3時間かかりました。こちらが見つけてすぐに呼び戻せたというより、ハリスホークのほうが私を見つけてくれて、なんとか回収につながった経験です。
ルアーは鳥を誘導するための道具ですが、持っていれば必ず戻せるわけではありません。このときも、短時間で解決できたわけではありませんでした。
別の機会には、山で点に見えるほど高く上がって不安になったこともあります。風に対する判断の変化は、ハリスホークと風の実体験で紹介しています。
据え回し中に飛び出し、交通量の多い場所の電線へ
2つ目は、普段の据え回しの途中でトラブルがあり、交通量の多い場所で飛んでいってしまったときです。
目に見える電線の上にいたので、居場所は分かっていました。それでも回収は難航しました。「どこにいるか分かること」と「手元に戻せること」は別なのだと感じた場面です。
このときは焼き鳥屋さんからお肉をいただき、無事に回収できました。ただし、お肉の種類や調理状態までをここで説明できるわけではないため、焼き鳥や人向けの料理を回収用の餌としてすすめる意図ではありません。
交通量の多い場所や電線の近くでは、鳥を追うことに集中して人が危険な場所へ入らないことも大切です。電線や電柱に触れる、高所へ登るなどの自己判断での回収は避け、設備に関わる対応は管理者へ相談してください。
いつもの公園でも、風にあおられて見失った
3つ目は、いつも飛ばしていた公園でのことです。風にあおられ、普段とは違う場所へ飛んでいってしまい、姿を見失いました。
しばらく呼んでも見つからず、その後ようやく見つけたものの、今度は回収できませんでした。見つければすぐ戻ると思いたいところですが、そうはいきませんでした。
どこかへ飛んでいく様子はなかったので、私は居場所を見続け、頃合いを見て回収しました。
慣れた公園であっても、その日の風で行き先が変わることがあります。この経験からも、「いつもの場所だから大丈夫」とは考えられないと感じます。
訓練不足で戻らず、翌日の回収になったことも
4つ目は、私が訓練不足だったと振り返っている経験です。戻ってこないまま日が暮れてしまい、回収できたのは翌日でした。
居場所が分かっていたため、なんとか回収につながりました。ただ、結果として戻せたからといって、翌日まで待つことを一般的な対応としてすすめるつもりはありません。
その場で戻せなかったこと自体が、準備や訓練を見直す必要のある経験でした。過去に戻ってきた実績だけで、その日も同じように戻ると考えないことが大切だと思っています。
訓練全体については、ハリスホークの訓練方法もあわせてご覧ください。
外へ出す前は係留器具を必ず確認する
現在、外に出す前に必ず行っているのが、係留器具の確認です。
鳥の反応だけでなく、手元につないでいる道具にも問題がないかを見ています。普段から使っているものでも、確認を省かないようにしています。
ジェスやアンクレットの劣化、交換については、ジェス・アンクレットの自作と日々の点検にまとめています。この記事では、器具の作り方よりも、外出前に確認する習慣を大事にしたいと思います。
鈴は使っていたが、いつも付けていたわけではない
狩猟期間中には鈴を付けることもありました。一方、期間外には鳥が鈴を気にする場面もあり、外していることのほうが多かったです。
毎回付ける手間もあり、そのときの状況に合わせて使っていました。これは私の使用実態で、「鈴を外していても問題ない」という意味ではありません。
今回の4つの経験のそれぞれで鈴がどのように役立ったかまでは、はっきり説明できません。道具の有無だけで安心せず、鳥の反応や場所、天候、訓練の状態を合わせて考える必要があると思っています。
困ったときは知り合いに相談していた
迷子になったときには、知り合いに連絡して、どうするのがよいかアドバイスをもらっていました。不安な中で、自分だけで考え続けずに相談できたことは大きかったです。
ただ、迷子時専用の連絡先をまとめていたわけではありません。警察や消防を頼ることになるかもしれない、と考えてはいましたが、実際にそこまで依頼した経験はありません。
そのため、ここからは私が利用した窓口の紹介ではなく、事前に確認しておきたい相談先の整理です。
警察への届出と、回収の依頼は分けて考える
警察庁では、落とし物をした際に速やかに遺失届を出すよう案内しています。鳥がいなくなった場合も、まず地域の警察署や交番に状況を伝え、届出や保護情報の確認について相談する連絡先を控えておくとよいと思います。
ただし、遺失届を出すことと、現場で鳥を捕まえてもらえることは別です。猛禽類であること、最後に見た場所、周囲の道路や設備の状況も伝えてください。
消防が必ず回収してくれるとは限らない
119番は緊急通報です。「鳥が戻らないときの一般的な相談先」として一律に案内することはできません。緊急性のない問い合わせは地域の窓口へ確認し、人の生命や身体に危険がある場合は、その状況を明確に伝えて適切な緊急通報をしてください。
鳥の情報と相談先を、外出前にまとめておく
今回の経験を踏まえて、準備しておきたい情報は次のとおりです。私が当時すべて用意していたという意味ではありません。
- 鳥の種類、最近の写真、見分ける特徴、装着している器具
- いなくなった日時、最後に見た場所、飛んだ方向
- 連絡の取れる飼い主の電話番号
- 購入先や訓練を相談できる人、地域の警察署の連絡先
- 自治体の動物担当窓口と、鳥の保護情報を扱うかどうか
自治体の窓口は対象動物や対応範囲が異なるため、「ハリスホークについて相談できるか」を事前に確認しておきたいところです。
回収できた経験を、次の安心材料だけにしない
強風、据え回し中のトラブル、いつもの公園での見失い、訓練不足。私が困った場面は一つの原因だけではありませんでした。
特に感じたのは、見えていても戻せないことがある、ということです。これまで最終的に回収できたことに頼らず、係留器具の点検を続け、風やその日の反応を見ながら外での過ごし方を判断していきたいと思っています。
