ハリスホークを飼育していると、アンクレットやジェス、係留用のロープを交換する機会があります。私は自分の個体に合わせて革を選び、アンクレットとジェスを自作し、予備も用意してきました。
自作を始めた理由は、用品を手に入れられる場所が限られていたこと、費用がかかること、そして自分の個体に合うサイズを用意したかったことです。
この記事では、使用してきた材料や工具と、加工や組み合わせで気をつけていることを紹介します。写真や使用サイズは我が家の実例であり、そのまますべての個体に合う設計図ではありません。
自作は必須ではない。まずは個体に合う用品を知る
既製品で自分の個体に合うものが手に入るなら、それを使う方法でよいと思っています。最初からすべてを自作する必要はありません。
私は、既製品を使う中で「もう少しこうしたい」と感じる部分が出てから、形や作りを参考にして自作するようになりました。
使い終えた用品を分解して構造を確認し、型を取る方法もあります。ただし、使用中に革が伸びたり変形したりしている場合もあるため、その寸法をそのまま正解として扱わないようにしています。
初めて用意する場合や、装着した状態を判断できない場合は、猛禽専門店に実物を見てもらうところから始めてください。
アンクレットとジェスでは、使う革を分けている
我が家では、アンクレットとジェスに別の革を使っています。革の店で用途に合いそうなものを選び、加工した状態や使用中の変化を見ながら調整してきました。
素材選びでは、硬すぎると足への負担が気になり、柔らかすぎると切れてしまうことがある点に苦労しました。これまで少し厚めの牛の鞣し革や、カンガルー革などを使っています。
ただし、同じ素材名でも厚みや硬さ、状態は異なります。「牛革ならよい」「厚ければよい」という選び方ではなく、作る部位と実際の革の状態を合わせて考えています。
以下は、既存の記事で紹介してきた革です。購入時に選べる厚みなどがあるため、商品名だけで決めず、必要な条件を確認してください。
アンクレットの加工で気をつけていること
アンクレットの加工には、革を切る道具、穴開けポンチ、打ち台となるゴム板、ハトメと取り付け工具などを使います。

穴の位置と、周囲に残る革の幅を見る
ハトメを取り付ける穴を開ける際は、穴の周囲に革が残るようにしています。穴が片側へ寄ると、その部分の革が狭くなり、破損につながることを心配しているためです。
一方で、アンクレットの幅を広くしすぎると、足まわりの収まりや動きへの影響も気になります。穴の周囲に残る革と、装着したときの状態の両方を見ながら調整してきました。
これは「できるだけ細く、ぎりぎりまで削ればよい」という意味ではありません。革の厚みや状態、穴やハトメの寸法、鳥の足に合わせて考える必要があります。
ハトメのサイズだけで、組み合わせを決めない
私はアンクレットの取り付けにハトメを使っています。掲載しているハトメ類は、実際に使用した商品です。
ただし、同じ「8mm」という表示があっても、それだけで工具・ハトメ・革の組み合わせが合うとは判断しないでください。取り付け工具への適合や、挟む革の厚みなども確認が必要です。
穴が偏っていないか、加工した部分に傷みがないか、取り付けた金具に浮きや鋭い部分がないかを確認します。鳥に装着する前に、余り革で加工状態を確認しておくことも大切です。


切り出し・穴開け・ハトメ加工に使う道具
以下は、既存の記事で紹介している加工用の道具です。すべてを一度に買う必要はなく、手持ちの工具や使用する金具に合わせて選んでください。
革の切り出しに使うナイフ
ハトメ用の下穴ポンチ
以下は「豊光 AL-334-8」を探す検索リンクです。8mmの下穴ポンチであることと、使うハトメに適した穴径かを確認してください。
穴開け作業の下に敷くゴム板
ハトメの取り付け工具とセット
ハトメの補充分
Yahooショッピングは「豊光 AL-307SA・8mm・500組入り」の商品ページ、Amazon・楽天市場は検索ページです。寸法・個数・納期は販売先で確認してください。
ハトメの補充品は、手持ちの取り付け工具に対応しているかを確認してください。掲載商品を並べて購入すれば、すべての組み合わせが適合するという意味ではありません。
ジェスは、穴や切れ込みの加工状態も確認する
ジェスも自作しています。アンクレットと同じ革を一律に使うのではなく、用途に合わせて別の革を選んでいます。

加工では、穴を開ける位置が片側へ偏らないことや、切れ込みの周囲に傷みがないことを確認します。完成した形だけでなく、取り付けるアンクレットや接続部分との組み合わせも重要です。
外出時にはフリー用のジェスへ付け替えることもあるため、用途の違うものを混同しないようにしています。係留用と飛翔時に使うものの違いは、実物を使って経験者に教わってください。
穴開け用には、次のような工具を掲載しています。必要な穴径や革の厚みに対応できるかを確認して選びます。
以下は穴あけポンチセットを探す検索リンクです。以前掲載していた15本セットと同一商品の販売は確認できていません。穴径・本数・付属品を確認してください。
工具がそろっていても、穴や切れ込みの位置を自由に変えてよいわけではありません。自分で加工したものに不安があれば、使用前に専門店で確認してもらってください。
係留用ロープは10mm、接続部分には別の細いロープを使用
我が家では、パーチへの係留に10mmのロープを使っています。ジェスとスイベルの間には、それとは別の細いロープを使用しています。接続部分のロープの正確な太さは、現在確認できていません。

太さを選んだ理由は、擦れへの不安と金具との相性
10mmのロープを選んだのは、鳥が急に飛び出したときにかかる力や、使用中の擦れが気になったためです。細すぎるものには耐摩耗性への不安があり、使用しているスイベルの穴との相性も含めて、このサイズを使ってきました。
登山用のロープを選んだのも、耐久性を重視したためです。ただし、これは私が選んだ理由であり、係留装備全体の強度を測定した結果ではありません。
登山用という名称や太さだけで判断せず、製品仕様、金具への通り方、結びやすさ、鳥の動き、使用中の傷みを合わせて確認する必要があります。
私が係留用に使用した10mmロープはこちらです。掲載品の販売単位と、実際に必要な長さは分けて考えてください。
接続部分は、長さや輪になる部分も見直している
以前、ジェスとスイベルの間の紐が長く、足が絡んだことがありました。さらに、つついているうちに首が入り込んでしまったこともあります。
その経験から、太さだけでなく、長さや輪になる部分、金具との引っかかりも見直しています。
紐は短くすればすべて解決するわけではありません。鳥が動いたときの状態まで含めて確認し、不安があれば実物を見てもらいながら調整してください。
接続部分の細いロープは商品を特定できていないため、ここでは商品リンクを掲載していません。
釣り用スイベルを使っている理由と注意点
スイベルには、実際に釣り用の商品を使っています。水浴びで濡れることを考えて水への強さを重視したことと、回転のしやすさが、選ぶ際のポイントでした。
私はボールベアリング式の回転するものを選んできました。ただし、購入時には商品名だけで判断せず、その製品の構造や仕様を確認してください。
以下は「CHONMAGE FISHING パワースイベル 4/0・50個入り」を探す検索リンクです。在庫や入数は販売先で確認してください。使用例と同じ商品でも、個体や係留用品との組み合わせに合うかの確認が必要です。
スイベルを取り付ければ、紐のもつれをすべて防げるわけではありません。スイベルとロープの接続部分に引っかかりがあると、回転を妨げ、もつれにつながることがあります。
金具単体の動きだけでなく、ロープを取り付けた状態で無理なく動くかを確認しています。水に濡れる用途の商品でも、劣化しないと考えず、状態を見ながら使っています。
作った後は、使用前の点検と予備の管理を続ける
私はアンクレットやジェスを3組ほど用意しています。ただし、外出時に破損用の予備を毎回持ち歩いているわけではないため、出かける前の点検を重視しています。
普段は、革の硬化やひび割れ、穴の広がり、紐の傷みなどを見ています。交換する時期は、使用期間だけでなく、そのときの状態を見て判断しています。
以前には、片側のジェスだけが切れて、もう片方の足へ負担が偏ったこともありました。片方がつながっていれば大丈夫、とは考えないようにしています。
外で係留する前には、ジェス、アンクレット、係留用の紐などが破損していないか確認します。屋外では、用品の破損がそのまま逸走につながる可能性があるためです。
日々の点検や交換の経験は、ハリスホークのジェス・アンクレットの自作と交換で詳しく紹介しています。
交換や装着を、一人で無理に行わない
私は基本的に一人でメンテナンスしていますが、友人に保定を手伝ってもらうこともあります。
ただし、長く扱ってきた自分の個体で行っていることです。同じように一人でできることを、飼育者全員に求めるものではありません。
鳥を安全に保持できない、装着状態が分からない、加工した用品に不安がある場合は、無理に進めず、対応できる猛禽専門店や動物病院へ相談してください。
自作は、個体に合う形を考え、点検を続けるための選択肢
自作を続けてきたのは、費用だけでなく、自分の個体に合うものを用意し、傷み方に応じて材料や形を見直したかったからです。
一方で、工具や材料を購入して形にすれば完成、というものでもありません。装着した状態と使用中の変化を確認し、合わない部分があれば見直す必要があります。
既製品や専門店のサポートも利用しながら、自分が確認・管理できる範囲で取り組むことが大切だと感じています。
用品全体の役割と準備については、ハリスホークの飼育に必要なものまとめもご覧ください。


